先週、GPS ベースと accelerometer ベースのランニングコーストラッキングアプリケーションの測距精度を比べて、後者の calibration が甘い場合、前者が断然よいという(当たり前といえば当たり前の)結果になりました。
accelerometer の calibration をしっかりやるという手も当然あるわけですが、
引き続きそれでいくのは二つのデメリットがあります。
- Nike+ のセンサの電池が切れたらまた買いなおして calibration やりなおし
- シューズ選択の際にレシーバを格納できる Nike+ 対応シューズにするかそうでなければシューズにつけるレシーバホルダを用意するなど制約がある
そうまでして Nike+ レシーバを使い続けるメリットは見当たりません。GPS ベースのソリューションが実用レベルにくるまでの過渡的なオプションだったということでしょうか。
というわけで、今まで使ってきた iPod nano と Nike+ センサのかわりに何を使っていくかという問題にぶつかったので、今週はそれに対して答えを出します。今回の選択肢は RunKeeper と Nike+ GPS の二つです。
RunKeeper
pros:
- iOS でも Android でも使い続けられる
- ウェブサイトやアプリケーションの設計 (simple and lightweight) がイマドキ
cons:
- Nike+ から過去のデータが引き継げない
Nike+ GPS
pros:
- 2007 年 11 月からのデータが蓄積されている (人質に取られている、ともいいますが、こちらを選択するべき動機ということで)
cons:
- iPhone がこわれた、なくなったという状況でとりあえず Android でしのいだりができない
- 大きな写真など、サイトのグラフィックデザインが無意味で過剰なところは若干ついていけない
- twitter への activity アップデートを日本語から英語にできない(などユーザ側の設定自由度が低い)
ちなみに、 App Store での Nike+ GPS に対するレビューでは、アプリケーションが日本語で動いたり、日本の芸能人かなんかのボイスメッセージが鳴るなどの余計機能がいろいろある(そして変更できない)らしいけど、iOS を US English で動かしている自分の環境ではその問題は起きていない。
測定機器
- Nexus S (Android 2.3.1): RunKeeper Pro ver. 2.6.0.10
- iPhone 4 (iOS 4.2.1): Nike+ GPS 3.0.1 Release r3017M
- iPod nano (OS 1.1.3): Nike+
走行日時
7:06 am - 8:23 am, Saturday, January 15, 2011
走行ルート
先週とほぼ同一。先週と比較して、青山通りと外苑西通りの交差点の信号待ちの時に暇だから向かい側に渡るとかその程度(20m くらい?)の差はいくつかあり。
測定結果
Nexus S (RunKeeper)
- 14.88km, 01:19:40
- Avg. Pace 5:21 min/km, Avg. Speed 11.20 km/h
- Burned 1,431 calories, Climb 211m
- http://runkeeper.com/user/dxy/activity/23317110
iPhone 4 (Nike+ GPS)
- 15.92km, 01:18:38
- Avg. Pace 4:56 min/km, Avg. Speed 12.15 km/h
- Burned 924 calories, Climb N/A
- http://nikerunning.nike.com/nikeos/p/nikeplus/en_US/plus/#//runs/detail/686730094/429831298/
iPod nano (Nike+ w/ accelerometer)
- 16.97km, 01:19:11
- Avg. Pace 4:39 min/km
- Burned 960 calories, Climb N/A
Nexus S (Run Keeper) と iPhone 4 (Nike+ GPS) で総走行距離に 1.04 km の差が生じているのは気になる。GPS がトラックしたコースを比べてみる。
iPhone 4 (Nike+ GPS) が、溜池山王から赤坂見附(外堀通りから青山通り)にかけてのエリアで大きく測定結果がずれている。
実際のコースは、溜池の交差点で六本木通りを左折して外堀通りに入り、しばらく直進したのち再度左折して青山通りに入っているだけなのだけれど
iPhone 4 (Nike+ GPS) の測定コースは途中で日枝神社やグランドプリンスホテルの方までふくらんでいる。


溜池の交差点周辺が 6km 地点で、ここでは Nexus S と iPhone 4 の誤差はおそらく 300m 程度になっている。ところが上に書いた、日枝神社入口と赤坂見附の二箇所の信号の周辺での誤差の蓄積によって、246 に入る地点を RunKeeper は 7km 地点、 Nike+ GPS は 8km 地点と認識、これがこのままトータルの 1km の差になっている。
ただ、先週 iPhone 4 で RunKeeper を使った際にも Nexus S よりも 320m ほど多くカウントしているので iPhone 4 の GPS レシーバの特性もいくらかあるかもしれない。
また、自分が走る上でカロリ消費自体にはほとんど興味ないのだけど、カロリ消費量の計算結果が RunKeeper (Nexus S) と Nike+ GPS (iPhone 4) との間で大きく違うのは面白い。これは Nike+ GPS がぼくの身長、体重というデータを持っているのに対し、 RunKeeper はそれを加味していないからかな。
結論
RunKeeper (Nexus S) が Nike+ GPS (iPhone 4) より正確な結果を出している。なので、今年から使い始める、というなら躊躇なく前者。ただ、(誤差を含むとはいえ) 2007 年 11 月からのデータをすっぱり捨てて移行するのもまだ若干ためらわれる。
RunKeeper (か誰か)が scraping による quick hack でもなんでもいいから Nike+ のデータを import できるようにしてくれるまでは Nike+ GPS でいこうかな。とはいえ、気が変わったり iPhone を壊したりなくしたりするのが先かもしれない。

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